菜の花の美しい沿線を走る「房総のムーミン谷」列車などとも呼ばれているそうです。いまや、いすみ鉄道の名は、全国的に有名になっていますが、一時は鉄道廃止も検討された赤字路線だったようで、その脱却劇が話題ともなっています。オリジナル地図作成の作業工程で、いすみ鉄道の線路をなぞりながら、このようなドラマティックな鉄道が生き残る為に必死に走る姿が、菜の花畑に浮かんできます。小湊鉄道を地図作成したトレースと、小湊鉄道をトレースした路線を重ね合わせてみると、いすみ鉄道は、海岸線の大原駅から上総中野駅を結び、上総中野駅で、小湊鉄道に連結しているようにみえます。外房と内房をつなぐ路線となり、房総半島が鉄路で結ばれたことになります。国鉄時代、いすみ鉄道は、木原線と呼ばれていたそうです。2009年度の決算で赤字を脱会できるような打開策をみつけられなければ、廃止が検討される最中、いすみ鉄道を経営するべく社長を一般公募し、そこから「ムーミン列車」などが火つけ役となり、レストラン列車を運行させたりすることで、存続が許されているようですが、さらなる飛躍も、まだまだ考え続けられているようです。たしかに、地図作成の中では、いすみ鉄道など、ローカル私鉄線が走る路線は、どちらかというと観光客の訪れにくい交通アクセスのしにくい地域ではあります。そんな逆境を乗り越えて、多くのメディアが押し寄せるような観光スポットに生まれ変わったいすみ鉄道は、廃止路線のレッテルを張られながらも、生き残りたい一心で、房総の丘稜を走り抜けたのでしょうか?なんだか、グッとくるものがあります。